診療・各部門
循環器科
対象疾患
- 虚血性心疾患(急性心筋梗塞、狭心症)
- 心不全
- 不整脈(心房細動など)
- 心臓弁膜症
- 心筋症
診療科について
循環器疾患は多様であり急性心筋梗塞や急性心不全の救急疾患から慢性心不全や肺高血圧や不整脈の薬物治療、冠動脈複雑病変の治療から不整脈アブレイションや弁膜症のカテーテル治療その他アミロイドーシスやサルコイドーシスの様な心筋疾患まであり、一つの病院においてすべて最善治療レベルで対応することは不可能です。当院は循環器疾患一般広くゲイトキパーとして対応するとともに、当院が得意とする分野(複雑冠動脈病変や腎疾患を合併する心不全)は可能な限り最高レベルで対応し、特殊な侵襲的治療(不整脈アブレイションや構造的心疾患のカテーテル治療)が必要な場合は東北大学循環器を初めとした他連携病院と協力して常に患者さんにとって最善の治療を選択する事を考えています。
当院の特色
① 冠動脈複雑病変特に透析患者を中心とした石灰化病変や慢性完全閉塞等困難な治療
② 腎不全等を合併した心不全の薬物治療
③ FFR angioによる生理学的指標からの治療決定
冠動脈の治療は医療器具の進歩のより比較的安全にまた容易にできるようになりました。しかしながら依然石灰化病変や慢性完全閉塞病変の治療は難しく根本的な解決策は現状ありません。当院では石灰化病変に対応するために、①石灰を縦方向に削るロータブレイター ②石灰を遠心方向に削るダイヤモンドバック ③石灰を衝撃波で粉砕するShockwave を導入しております。ロータブレイターでは2022年2023年宮城県一の症例数があり、宮城県唯一の指導医資格を有しております。ダイヤモンドバックも2022年2023年宮城県一の症例数です。Shockwaveは当院では2023年12月から導入しておりますが、2024年7月までで43症例施行しており、累積症例数宮城県一の症例数です。
冠動脈治療や診断にかんする医療機器は常に最新のものを装備しております。
また慢性完全閉塞や複雑病変では、各地域のtop operator を招聘し技術交流を図るwork shop も開催しており、海外地域の指導経験も豊富です。
またFFR angioを2024年2月から導入しました。冠動脈治療は画像診断だけでなく生理学的指標を基に治療するのが世界標準です。従来の冠動脈ワイヤーを使用することなく、冠動脈造影からAIを使用した迅速解析により冠血流予備量比を計算し生理学的指標をもとに治療を決定しております。
高齢化社会では患者背景や合併疾患は多様です。単に心臓病治療技術や科学的な指標だけでなく、当院他科や他医療機関との連携協力しトータルマネジメントを心がけております。
担当医師
滝澤 要 (循環器内科診療部長)
卒年 | 平成7年卒 |
専門領域 | 冠動脈インターベンション |
認定資格 | 日本内科学会 総合内科専門医 日本循環器学会 循環器専門医 日本心血管インターベンション治療学会 専門医 東北大学臨床准教授 厚生労働省医政局長認定臨床研修指導医 |
ひとこと | 心臓カテーテル治療には20年以上5,000例以上の治療に携わった経験があります。 冠動脈の複雑病変の治療を専門にしています。慢性完全閉塞や透析患者の石灰化病変等他病院で 困難と言われた方でも専門医自身が治療しますので、安心して受診してください。 |
秋山 英之(循環器内科医長)
卒年 | 平成10年卒 |
専門領域 | 循環器一般 |
認定資格 | 日本内科学会 認定内科医 日本循環器学会 循環器専門医 |
ひとこと |
神津 克也 (循環器内科医師)
卒年 | 平成22年卒 |
専門領域 | 循環器一般、心不全、肺高血圧 |
認定資格 | 日本内科学会 認定内科医 日本循環器学会 循環器専門医 日本心血管インターベンション治療学会 認定医 |
ひとこと |
循環器内科 外来担当医
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
午前 | 秋山 英之 神津 克也 | 滝澤 要 秋山 英之 | 秋山英之(第1・3週) 神津 克也(第2・4週) 滝澤 要(第5週) | 滝澤 要 神津 克也(再来) | 秋山 英之 神津 克也 |
担当医師 | — | — | — | — | — |
【注意事項】
・水曜日は院内紹介・連携紹介のみ
・新患受付は11:00まで
・(括弧)で囲まれた医師は、定期の応援医師です。
・担当医は出張等の諸事情により休診になる場合があります。
診療実績(2023年1月1日~12月31日)
心カテ総数 | 413例 |
心カテーテル治療総数(PCI+アブレーション+下大静脈フィルター) | 187例 |
PCI症例数 | 187例 |
初期成功率(CTO含む) | % |
バルーン冠動脈形成術(バルーン) | 1例 |
バルーン冠動脈形成術(薬剤コーティングバルーン) | 55例 |
ステント | 128例 |
薬物溶出性ステント使用例 | 128例 |
冠動脈血管内超音波(IVUS)使用例 | 例 |
光干渉断層法(OCT)使用例 | 例 |
ロータブレーター使用例 | 36例 |
ダイアモンドバック(OAS)使用例 | 11例 |
血管内砕石術(IVL)使用例 | 9例 |
ペースメーカー植え込み(新規) | 10例 |
ペースメーカー植え込み(交換) | 3例 |
心エコー(経胸壁) | 4942例 |
心エコー(経食道) | 13例 |
心臓核医学検査 | 38例 |
心臓・冠動脈CT | 143例 |
医療機関の方へ
当院は腎臓疾患中心の病院です。御存知のとおり腎疾患患者さんは高度動脈硬化で、複数病変を有していることが多い特徴があります。2023年12月から当院でも衝撃波を血管内から照射して石灰化を破砕する血管内砕石術(IVL)が可能となり、高度石灰化に対する治療の選択肢が増えました。
腎臓疾患を有する患者さんの冠動脈治療は技術的に困難なことが多いです。我々は高い技術でこの複雑病変に対応します。また単にカテーテル治療をするだけでなく腎臓内科や血管外科と協力し、より総合的できめ細やかな治療が可能です。
また、透析患者さんには遠位手掌動脈アプローチによるカテーテル検査や治療も施行し、低侵襲治療を積極的に施行しています。
循環器科は総合内科専門医で循環器専門医なおかつカテーテル治療専門医です。病状を総合的に判断し、適切な治療を専門医が直接できる環境があります。
是非とも先生方の大切な患者さんを御紹介ください。