腎センター内科インタビュー

腎センター 佐藤 壽伸センター長へインタビュー

腎臓疾患臨床研究センター(腎センター)長 佐藤 壽伸先生にお伺いしました。

[Interview1] 元々は、呼吸器内科を専門として

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-今回は、腎臓疾患臨床研究センター(腎センター)長 佐藤 壽伸先生にお伺いしました。まず最初にご出身と趣味をお願い致します。
宮城県栗原市です。合併前は宮城県栗原郡一迫町字『日影』です。釣りです。魚が釣れるに越したことはないのですが、何も考えないで「ぼー」っとできるのがいいのです。この間は「ぼー」っとしすぎてせっかくかかった大きい魚を逃してしまいました(笑)。




-現在の診療科を選んだ理由・きっかけを教えてください。
元々は呼吸器内科を専門としていたのですが、実家が血液透析治療を行っていることもあり、腎臓内科に変更しました。

[Interview2] 約7,000人の透析患者さんの最終拠点病院として

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-腎センターの特色を教えてください。
当センターでは、「IgA腎症をはじめとした腎炎(じんえん)と呼ばれる腎臓病は、早期に診断し、適切に治療すると寛解させることができ、さらには治癒させることも可能である」という信念のもとに積極的な診療を行っています。そして、腎臓病が増悪して腎臓の機能が低下すると人工透析治療が必要になりますが、20年来の我々のこの方針がこの地域での透析治療を必要とする患者さんの数を減少させていると考えています。また、最近増加している生活習慣病を原因とした腎臓病に対しても、腎炎と同じような信念の基に積極的かつ集学的な診療を行っています。さらに、全身性血管炎や全身性エリテマトーデスという病気は腎臓を傷害してしまいますが、このような病気を原因とする重症の腎臓病の診療経験も豊富であり、積極的に先駆的な治療を行うことにより良好な治療成績を得ています。一方、まだ透析治療が必要な状態までに増悪していない腎臓機能障害(保存期腎不全)患者さんでは、病気の原因を明らかにした上で障害された腎臓の残っている能力を最大限に引き出させ、できるだけ透析治療の開始時期を遅らせる方針で治療に当たっています。

現在の状況ですが、人工透析を開始した患者さんの数は年間約300人で、その多くの患者さんは血液透析を行っていますが、一部の患者さんはPD(腹膜透析)を行っています。また、当センターはこの地域の約7000人の透析患者さんの最終拠点病院としても機能しておりまして、種々の透析合併症はもとより多種多様な透析患者さんの病気に対する診療が可能です。なお、バスキュラーアクセスセンターも併設しており、放射線科医、血管外科医が主体となり、透析治療を行うために重要な血管の管理を万全の体制で行っています。

[Interview3] 安全性を確保するため、手術的な方法を選択

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-診療している病気や検査、治療などについて教えてください。
腎臓病の原因を明らかにしたり、どの程度進んでいるのかを明らかにするための検査法のひとつに腎生検があります。この方法は腎臓の一部の組織を採取して検討するものですが、当センターでは年間380~450件行っております。また、安全性を確保するために手術的な方法を選択しています。 以下に代表的な腎臓病についてお話しします。




-IgA腎症
慢性に進行する腎臓病で、適切に治療しないとやがては透析治療が必要になる病気です。一方、尿の異常が出現してから3年以内に治療を開始すると、すなわち早期に発見して早期に治療を始めると80%以上の確率で寛解に持ち込めます。治療は、扁桃摘除とステロイドホルモン療法を行います。当センターでは年間約150人がこの治療を受けており、遠方からお出でになる患者さんも多くなっています。




-急速進行性腎炎
(ANCA関連腎炎、抗GBM抗体腎炎など)という診断が難しい腎臓病がありますが、当センターには年間約30~35が入院し、治療が行われています。




-ネフローゼ症候群
蛋白尿や浮腫を来す病気です。比較的若い患者さんに多い微小変化型ネフローゼという再発を繰り返すタイプのものでは、診断確定後には可能な限り外来治療での寛解導入を図っています。成人の患者さんでも短期間で治療効果が挙がる方法を選択しています。




-糖尿病性腎症
最近急激に増加している病気で、これが原因で透析治療を行う患者さんも増加しています。早期の対策が有効ですので、早期に診断を確定することをお勧めしています。進行した患者さんでも、集学的治療を行って増悪を抑えるようにしています。腎不全に至った場合には、残っている腎臓の機能を最大限に引き出させるための正しい対処法を身に付けていただくように指導しています。




-腎代替療法、腎移植、各種血液浄化療法について、
腎臓病が進行して腎臓機能が廃絶した状態を末期腎不全といいます。この場合には透析療法が必要になりますが、もう一つの治療法に腎臓移植があります。ご希望なさる場合には当院の外科で対応しています。膠原病などの重症腎臓病では積極的に特殊血液浄化療法を行っています。この治療法は、巣状糸球体硬化症、血栓性血小板減少性紫斑病、溶血性尿毒症症候群、クリオグロブリン血症性血管炎の他、近年になり増加が目立つコレステロール塞栓症にも行っています。当センターでは、透析中の患者さんが種々の合併症(脳卒中や心筋梗塞以外)を併発した場合に広く受け入れて対応しています。シャントのトラブルは、可能な限り速やかな再建を基本方針としてバスキュラーアクセスセンターで対応しています。




-外来を受診したい時はどうしたらよいですか?
外来は月~金曜日(受付は8:30から11:00まで)に行っています。かかりつけの主治医の先生からあらかじめ当院の地域連携センターにご予約いただいた場合には待ち時間なしで対応しています。初診を担当する医師は田熊院長と私(佐藤)の2人です。再診は、毎日3人の常勤医が日替わりで行っています。詳細は当院ホームページをご覧下さい。
-診療体制(医療設備)について教えてください。
腎センターの病床数は166床で、透析ベッドは64台です。常時約150人の患者さんが入院しておられます。平均入院期間は約15日です。

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